2026-08-18

親が亡くなり、実家や土地、マンションを兄弟・姉妹で相続することになったとき、
「実家は誰が相続すればいい?」
「兄弟で共有名義にした方が公平?」
「家を売って現金で分けてもいい?」
「遺産分割協議が終わっていなくても売却できる?」
「一人が売却に反対したらどうなる?」
と悩む方は少なくありません。
結論からいうと、不動産がある相続では「誰が不動産を取得するか」だけでなく、
「最終的にその不動産をどうするのか」まで考えて遺産分割することが重要です。
特に、誰も住む予定のない実家を「とりあえず兄弟共有」にすると、
その後の売却・管理・次の相続で問題が複雑になることがあります。
法務省も、相続が発生すると原則として遺産が法定相続分で共有状態となり、
時間が経過して次の相続が発生すると権利関係が複雑になるため、早期の遺産分割が重要だと案内しています。
不動産のみらいでは、売買経験1,000件以上、相続関連のご相談が約70%を占めています。
この記事では、相続した実家・土地・マンションをどう分けるのか、現物分割・代償分割・換価分割・共有の違いから、売却・相続登記・税金まで、不動産売却の実務目線で解説します。
遺産分割とは、相続人全員で、亡くなった方の財産を誰がどのように取得するか決める手続きです。
法務省も、遺産分割を「法律で決められた相続人が全員参加して、相続財産の分け方を決定する手続」と説明しています。
たとえば父が亡くなり、
の3人が相続人だったとします。
財産が現金だけなら比較的分けやすいのですが、
実家3,000万円
預貯金1,000万円
というように不動産の割合が大きいと、単純に3等分できません。
ここで「実家をどうするか」が遺産分割の大きな問題になります。
遺産分割を始める前に、まず確認したいのが遺言書の有無です。
国税庁も相続税申告の準備として、
という流れを案内しています。
遺言書がなく遺産分割を行う場合には、相続人全員で協議し、成立したら遺産分割協議書を作成します。
つまり、
「実家をどう分ける?」と考える前に、相続人・遺言・財産を確定させることが先です。
実家などの不動産は、主に次の方法を比較します。
| 方法 | 内容 | 向いているケース | 主な注意点 |
|---|---|---|---|
| 現物分割 | 不動産を特定の相続人が取得 | 財産が複数ある | 財産価値に差が出やすい |
| 代償分割 | 一人が不動産を取得し他の相続人へ金銭等を支払う | 実家を残したい人がいる | 代償金を用意する必要 |
| 換価分割 | 不動産を売却し代金を分ける | 誰も住まない | 売却価格・費用・税金の確認 |
| 共有 | 複数人で不動産を所有 | 共同保有したい | 将来の売却・管理が複雑化しやすい |
不動産のみらいが特に重視しているのは、**「公平に見えるか」ではなく「5年後、10年後まで考えて合理的か」**という視点です。
例えば、
長男 → 実家3,000万円
次男 → 預貯金1,500万円
長女 → その他資産1,500万円
のように、財産そのものを分ける方法です。
不動産、預貯金、有価証券など複数の財産があり、バランスよく分けられる場合には検討しやすい方法です。
しかし実際には、
「財産の大半が実家」
というケースも多くあります。
その場合、現物分割だけでは公平な調整が難しくなることがあります。
例えば兄が親と同居しており、
「このまま実家に住み続けたい」
というケースです。
兄が実家を取得し、その代わりに弟や妹へ代償金を支払う方法を検討できます。
メリットは、実家を売却せずに一人へ所有権を集約しやすいこと。
一方で大きな問題になるのが、
「実家はいくらなのか?」
です。
3,000万円なのか、3,500万円なのかで代償金が変わります。
そのため、不動産が絡む代償分割では、遺産分割協議を固める前に不動産の市場価格を把握することが重要です。
誰も実家に住む予定がない場合、有力な選択肢になるのが売却して現金化してから分ける方法です。
例えば売却代金が3,600万円で、売却に必要な費用等を整理した後の分配対象額を3,300万円とした場合、
3人で均等に分ける合意なら、
1人1,100万円
というように分けられます。
不動産そのものを無理に分割するより、金銭化することで分けやすくなるのがメリットです。
ただし、
査定額=実際の手取り額
ではありません。
仲介手数料、登記関係費用、測量、解体、残置物処分、税金などが発生するケースがあります。
だからこそ、換価分割を検討するときは売却価格だけでなく「最終的にいくら残るのか」まで試算することが重要です。
相続人3人なら、
3人で3分の1ずつ共有すれば一番公平では?
と思うかもしれません。
数字上は公平に見えます。
しかし、不動産売却の実務では注意が必要です。
たとえば数年後、
兄「売却したい」
弟「賃貸にしたい」
妹「親の思い出があるから残したい」
となれば、方向性がまとまらない可能性があります。
さらに兄が亡くなれば、その持分について次の相続が発生し、
共有関係がさらに複雑になる場合があります。
法務省も、遺産を共有状態のままにすると管理・処分を相続人同士で決める必要があり、
数次相続によって権利関係が複雑になることを早期遺産分割が必要な理由として挙げています。
共有名義そのものが悪いわけではありません。
ただし、
「将来どうするか決めないまま共有する」
ことには注意が必要です。
これは不動産のみらいが実務上かなり重要だと考えているポイントです。
不動産の価格を知らないまま遺産分割を決めないこと。
例えば、
実家:家族は2,000万円程度と思っている
実際の市場査定:3,500万円
だった場合。
実家を取得する人と現金を取得する人とのバランスが大きく変わる可能性があります。
反対に、
「4,000万円くらいするだろう」
と思っていた不動産が、建物状態、接道、再建築、境界、借地権などの問題から想定より低くなることもあります。
この段階で「売る」と決める必要はありません。
遺産分割を判断するために価格を知る、という使い方でも査定には意味があります。
不動産のみらいでは、相続関連のご相談が約70%を占めています。
現場で多いのが、
親が亡くなり、兄弟で実家を相続したものの、全員すでに持ち家があり、誰も住む予定がない
というケースです。
最初は、
「とりあえず兄弟共有でいいのでは?」
という話になることがあります。
しかし実家を残せば、
固定資産税
草木・建物管理
火災・防犯リスク
残置物
将来の修繕
次の相続
などの問題が残ります。
このような場合には、
①そのまま保有
②誰か一人が取得
③賃貸活用
④売却して換価
を比較し、各選択肢の金銭的・実務的負担を見える化することが重要です。
売買経験1,000件以上の実務から見ると、不動産相続がスムーズに進みやすいケースには共通点があります。
それは、
「名義をどうするか」より先に、「不動産を将来どうするか」を話し合っていることです。
誰か住む
→取得者を決める
誰も住まない
→売却を検討する
収益性がある
→賃貸も比較する
売りたくない人がいる
→理由を確認して選択肢を整理する
こうすると遺産分割の目的が明確になります。
逆に注意したいのが、
「相続時に話し合うのが面倒だったので、兄弟共有にした」
というケースです。
数年後に空き家を売却しようとしたところ、共有者の一人が売却に反対。
さらに相続人の一人が亡くなって新しい相続が発生すれば、関係者が増える可能性があります。
当初3人だった話し合いが、将来さらに多くの関係者との調整になることもあります。
法務省が早期の遺産分割を推奨している理由とも重なります。
不動産相続では、遺産分割と同時に相続登記も忘れてはいけません。
2024年4月1日から相続登記の申請が義務化されています。
相続によって不動産を取得したことを知った場合、
原則としてその日から3年以内に相続登記が必要です。
また、遺産分割が成立した場合にも、
それによって不動産を取得した人は成立日から3年以内に登記する必要があります。
正当な理由なく義務に違反した場合は10万円以下の過料の対象になり得ます。
したがって、
遺産分割協議 → 不動産取得者を決定 → 相続登記 → 売却
という流れを意識して進めることが重要です。
遺産分割でもう一つ注意したいのが相続税の期限です。
相続税の申告・納税が必要な場合、原則として被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内です。
「遺産分割がまとまらないから相続税も待ってもらえる」
というわけではありません。
期限までに分割できなかった場合は、民法上の相続分で取得したものとして申告する扱いとなり、
一定の特例について後から適用を受けるための届出制度などもあります。
税額や特例適用は個別性が高いため、税理士・税務署への確認が必要です。
相続した実家を売却する場合には、一定の要件を満たすと
被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除を利用できる場合があります。
現行制度では、対象となる譲渡期間は2027年12月31日までで、
一定の要件を満たす場合、譲渡所得から最高3,000万円まで控除できます。
ただし、2024年1月1日以後の譲渡で、その家屋・敷地を取得した相続人が3人以上の場合は、
控除上限が1人あたり2,000万円となります。
ここでも、
誰が不動産を相続するか
という遺産分割の内容が、その後の税務に関係する可能性があります。
そのため、売却予定の実家については遺産分割協議を確定する前に、不動産会社・司法書士・税理士などへ確認することをおすすめします。
相続人全員で話し合ってもまとまらない場合には、不動産会社だけで解決できる問題ではありません。
家庭裁判所での遺産分割調停・審判など、法的手続が必要になるケースがあります。
この段階では弁護士など法律専門家への相談が適切です。
不動産会社の役割は、
「この不動産はいくらで売れそうなのか」
「売却すると手取りはいくらになりそうか」
「現状のまま売れるか」
「解体した方がよいか」
といった、不動産市場・売却実務の情報を提供することです。
足立区・葛飾区で相続した実家を売却する場合、単純な面積と築年数だけで価格が決まるわけではありません。
綾瀬、北千住、西新井、竹ノ塚、亀有、金町、新小岩などでも、
駅距離
接道状況
土地形状
用途地域
再建築の可否
建物状態
境界
借地権
周辺成約事例
などによって市場性は変わります。
そのため遺産分割で不動産価値を考える場合、固定資産税評価額だけでなく、
実際に市場で売却するといくらになるのかという査定価格も確認しておくことが重要です。
相続人全員で遺産を誰がどのように取得するか話し合うことです。遺言がない場合などに重要な手続となります。
はい。むしろ不動産の市場価格を把握してから分割方法を検討することには大きな意味があります。
可能です。換価分割などを検討できます。ただし名義、売却方法、分配方法、税務等を事前に整理する必要があります。
持分割合としては公平でも、将来の売却・管理・相続まで考えると必ずしも最適とは限りません。
その人が不動産を取得し、他の相続人へ代償金を支払う代償分割などを検討できます。
全員の合意が得られない場合は、家庭裁判所の手続や法律専門家への相談が必要になるケースがあります。
不動産を含む遺産分割では、
誰が取得するか
↓
ではなく
↓
その不動産を将来どうするのか
↓
そのためには誰が取得するのが合理的か
という順番で考えることが重要です。
特に誰も住まない実家なら、
現物分割・代償分割・換価分割・共有
を比較してください。
不動産のみらいでは、中古不動産売却を中心に、売買経験1,000件以上、
相続関連の相談約70%の実務経験をもとに、
相続した実家・土地・マンション・空き家について、
「売却するかまだ決めていない段階」から価格と選択肢を整理する相談に対応しています。
相続登記は司法書士、相続税は税理士、紛争性のある遺産分割は弁護士など、必要に応じて専門家と連携することも重要です。
足立区・葛飾区で「実家を誰が相続するか決めるため、まず価格を知りたい」という場合も、無料査定から確認できます。
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売買経験1,000件以上・相続相談約70%の実務経験を踏まえて作成しています。
制度改正や市場動向により内容が変更となる場合がありますので、最新情報や個別の状況についてはご相談ください。
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