2026-08-13

親が亡くなって実家を相続した。
親が老人ホームへ入居し、実家に誰も住まなくなった。
自分にも兄弟にも持ち家があり、実家へ戻る予定がない。
このようなとき、多くの方が悩むのが、
「実家をこのまま残すのか、それとも売却した方がいいのか」
という問題です。
実家は単なる不動産ではありません。
自分が育った家であり、家族との思い出が残っているため、マンションや投資用不動産の売却以上に判断が難しくなることがあります。
しかし、誰も住まない実家を長期間そのままにすると、固定資産税などの負担だけでなく、建物の老朽化、庭木・雑草、防犯、火災、近隣への影響など、管理上の問題も増えていきます。
結論から言えば、実家に今後誰も住む予定がない場合は、「売る・貸す・残す」を早い段階で比較することが重要です。
そして売却を検討する場合でも、先に解体や家財処分をするのではなく、まず現況のまま査定することをおすすめします。
実家売却とは、親が所有している、または親から相続した戸建て・マンション・土地などを売却することです。
大きく分けると、次のようなケースがあります。
| 実家売却のケース | 主な確認事項 |
|---|---|
| 親が亡くなった | 相続・遺産分割・相続登記 |
| 親が施設へ入居した | 所有者・意思能力・税制 |
| 子どもが相続した | 相続登記・共有関係 |
| 兄弟姉妹で相続した | 遺産分割・売却意思の統一 |
| 実家が空き家になった | 管理・劣化・売却時期 |
| 建物が古い | 古家付きか解体か |
| 荷物が残っている | 現況売却か残置物処分か |
「実家を売る」といっても、状況によって必要な手続きは大きく変わります。
特に重要なのが、現在の所有者が誰なのかです。
実家売却では、いきなり不動産会社へ「いくらで売れますか?」と聞くより、次の5項目を整理するとスムーズです。
□ 登記上の所有者は誰か
□ 相続登記は終わっているか
□ 相続人は何人いるか
□ 住宅ローンや抵当権は残っているか
□ 実家の中にどの程度荷物が残っているか
相続の場合は、さらに遺言書の有無や遺産分割の状況も確認します。
一般的には次のように進めます。
相続発生
↓
相続人の確認
↓
遺言書・遺産分割の確認
↓
相続登記
↓
実家の査定
↓
売却方法を決定
↓
媒介契約
↓
販売活動
↓
売買契約
↓
引渡し
↓
必要に応じて確定申告
2024年4月1日から相続登記は義務化されています。
相続によって不動産を取得したことを知った場合、原則として一定期間内に相続登記を行う必要があります。
「売るかどうか決めてから登記すればいい」と長期間放置しないよう注意しましょう。
正解は家庭によって異なります。
重要なのは感情だけで決めず、今後必要になる費用と利用予定を比較することです。
| 選択肢 | メリット | 注意点 |
| 売る | 現金化でき管理不要になる | 思い出の家を手放す |
| 貸す | 家賃収入を期待できる | 修繕・管理・空室リスク |
| 残す | 将来利用できる | 税金・維持管理が続く |
| 解体して土地活用 | 土地を活用できる | 解体費・活用費用が必要 |
例えば「子どもが将来住むかもしれない」という理由だけで10年間空き家として保有すると、
その間の固定資産税や修繕・管理費が発生します。
「いつか使う」ではなく、「誰が・いつ・何のために使うか」まで具体化できるかが判断ポイントです。
ここは、不動産のみらいでも非常によく質問されます。
「親の荷物がそのままだから、不動産会社を呼べない」
「仏壇や家具が残っている」
「何十年分もの荷物があり、片付けるだけで大変」
という方は珍しくありません。
しかし、査定前にすべて処分する必要はありません。
むしろ、
査定 → 売却方法決定 → 必要な範囲だけ片付け
という順番の方が合理的な場合があります。
売却方法によっては、残置物処分を売却条件と調整できることもあるためです。
築40年、築50年を超える実家の場合、
「こんな古い家は価値がないから壊した方がいい」
と考える方が多くいます。
しかし、
古家付き土地として売る
という方法があります。
購入者が、
・リフォームして住む
・建て替える
・土地として利用する
などを選択できるため、必ずしも売主が解体する必要はありません。
①古家付きのまま売る価格
と
②解体費用を負担して更地で売る価格
です。
例えば解体によって売却価格が300万円上がったとしても、解体・残置物処分・その他費用に300万円以上かかれば、売主の手残りが増えるとは限りません。
売却価格ではなく「最終的な手残り」で比較することが重要です。
不動産会社を選ぶ際、
A社:3,500万円
B社:3,800万円
C社:4,200万円
と査定されたら、4,200万円の会社に任せたくなるかもしれません。
しかし、
査定価格=実際に売れる価格ではありません。
大切なのは、
・近隣成約事例
・現在販売中の競合物件
・土地面積
・建物状態
・接道状況
・駅距離
・購入者層
・販売開始価格
・価格変更のタイミング
などを分析した販売戦略です。
高すぎる価格で販売を開始すると長期化し、「ずっと売れていない物件」という印象を持たれてしまう場合があります。
不動産のみらいでは、売買経験1,000件以上の実務経験があります。
また、売却相談の約70%が相続関連です。
現場で特に多い失敗は次のようなものです。
数年後に売却しようとしたところ、雨漏りや設備劣化が進んでいた。
古家付きでも購入希望者がいた可能性があるのに、先に費用を負担してしまった。
売却価格について意見が分かれ、話が進まなくなる。
高い査定価格で販売を始めたものの反響がなく、何度も値下げすることになる。
売却価格だけで判断し、譲渡所得税や利用できる可能性のある特例を十分確認していなかった。
足立区で、親御様から兄弟2人が戸建てを相続されたケースがありました。
兄弟ともそれぞれ家庭があり、自宅も所有していたため、相続した実家に住む予定はありません。
つまり、そのままでは実家が空き家になります。
そこで、
・相続状況
・建物状態
・土地としての需要
・周辺成約事例
・想定購入者
・販売開始価格
・販売方法
などを整理してご説明しました。
単に「いくらで売れます」という査定だけではなく、
誰に、どのように売るのかという販売戦略までご説明したこと、
そして過去の売却実績をご評価いただき、専任媒介でお任せいただきました。
実家売却では、この「売却前の整理」が非常に重要です。
相続前でも実家売却が必要になるケースがあります。
代表例が、親御様の老人ホーム・介護施設への入居です。
「施設費用に充てるため自宅を売りたい」
という相談です。
この場合、最も重要なのは所有者本人の状況です。
本人が契約内容を理解して売却できる状態なのかによって、進め方が変わる可能性があります。
認知症だから直ちに売却できない、あるいは必ず成年後見が必要、という単純な判断ではありません。
本人の意思能力や契約内容を個別に確認する必要があります。
不動産のみらいでは、不動産売却だけでなく、老人ホーム紹介、身元保証、死後事務なども含めた相談体制を整えています。
そのため、
施設を探す → 実家を売る → 入居後の生活を整える
という一連の相談にも対応できます。
不動産を売って利益(譲渡所得)が発生した場合、所得税・住民税等が課税される可能性があります。
ただし、
・自宅として利用していた
・相続した空き家
・取得費が分からない
・相続税を支払った
など、状況によって利用できる可能性のある制度や税額計算が変わります。
特に、
居住用財産の3,000万円特別控除
や
被相続人の居住用財産(空き家)に関する3,000万円特別控除
などは、適用要件と期限の確認が重要です。
「3,000万円までなら税金がかからない」という意味ではありません。
必ず自分のケースが要件を満たすか確認してください。
税務判断が必要な場合は税理士等の専門家への確認が必要です。
実家売却では、単純な査定価格比較より次を確認してください。
□ 相続不動産の売却経験がある
□ 空き家売却に対応できる
□ 古家付き土地を販売できる
□ 残置物があっても相談できる
□ 解体業者等と連携できる
□ 土地・戸建て双方の販売方法を比較できる
□ 相続登記等の専門家と連携できる
□ 買取と仲介を比較できる
□ 地域の成約事例を把握している
□ 査定価格の根拠を説明できる
特に足立区・葛飾区のように、同じ区内でも駅、町名、接道、
土地形状などによって購入者層が変わる地域では、地域市場を理解した販売戦略が重要です。
不動産のみらいは、中古不動産売却を中心に、
売買経験1,000件以上
の経験があります。
また、売却相談の約70%が相続関連です。
足立区・葛飾区を中心に、綾瀬、北千住、西新井、竹ノ塚、
亀有、金町、新小岩など、それぞれの地域特性を考えながら販売方法を組み立てます。
実家売却では、
「売ること」だけを目的にしません。
売らない方が良い可能性があるなら、保有や活用も比較する。
解体しない方が良いなら、古家付きで販売する。
早く現金化する必要があれば、仲介だけでなく買取も比較する。
相続人同士で整理が必要なら、売却前にそこから考える。
売主様の事情から逆算して売却方法を決めることを重視しています。
はい。査定段階で全部処分する必要はありません。まず現況を確認してから片付け方法を検討できます。
相談・査定は可能です。ただし、相続した不動産を実際に売却するためには権利関係を整理し、必要な相続登記を行う必要があります。
売却できる可能性があります。建物を利用する購入者だけでなく、古家付き土地として検討する購入者もいるため、解体前に査定することをおすすめします。
共有者全員が売却に同意していれば売却できます。価格や費用負担、売却代金の分配について事前に話し合うことが大切です。
可能です。現地確認、残置物、書類手続きなどを整理し、できるだけ移動回数を減らして進める方法を検討します。
仲介による売却だけでなく、不動産会社による買取も選択肢です。一般的には価格を重視するなら仲介、スピードや確実性を優先するなら買取を比較します。
実家売却で大切なのは、
「売るかどうかをすぐ決めること」ではありません。
大切なのは、
「今後どうするのかを考え始めること」です。
親から相続した実家に誰も住まないのであれば、
売却する
貸す
残す
家族で利用する
を比較してください。
売却する場合も、
古家付きで売る
解体して売る
仲介で売る
買取で売る
など複数の方法があります。
そして、片付け・解体・リフォームなど大きな費用を使う前に、まず実家の現在価値を把握することが重要です。
「まだ売るか決めていない」
という段階でも問題ありません。
売った場合はいくら残るのか、残した場合はいくらかかるのか。
この2つを比較するだけでも、実家をどうするべきか判断しやすくなります。
不動産のみらいでは、足立区・葛飾区を中心に、実家売却、相続不動産、空き家、残置物、住み替えなどのご相談を承っています。
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