相続した空き家はどうする?放置するリスク・売却方法・税金まで徹底解説【2026年版】

相続した空き家はどうする?放置するリスク・売却方法・税金まで徹底解説【2026年版】


相続した空き家の放置リスク、売却・賃貸・保有の選択肢、解体や税金について解説する不動産のみらいのタイトル画像



親から実家を相続したものの、

「自分には家があるので住む予定がない」

「兄弟全員が実家から離れて暮らしている」

「荷物が大量に残っていて片付けられない」

「古い家なので売れるのか分からない」

「解体してから売った方がいい?」

「とりあえず空き家のまま残しておいても大丈夫?」

このようなお悩みは非常に多くあります。


不動産のみらいでも、売却相談の約70%が相続に関連するご相談です。

その中でも特に多いのが、

「親から相続した実家が空き家になったので、これからどうすればいいのか」

というご相談です。


結論|住む予定のない相続空き家は「とりあえず放置」が一番おすすめできない

相続した実家に誰も住む予定がない場合、まず検討すべき選択肢は、

①売却する
②賃貸する
③家族が利用する
④適切に管理しながら保有する

の4つです。


すぐ売却する必要があるとは限りません。

しかし、「何も決めず空き家のまま放置する」ことには注意が必要です。


空き家になっても、

固定資産税
庭木・雑草の管理
建物の劣化
雨漏り
害虫・害獣
防犯
火災
近隣トラブル

などの問題はなくなりません。


さらに相続空き家には、一定の要件を満たせば売却時に利用できる税制上の特例もあります。

そのため、相続した段階で、

「今売ったらいくらなのか」

だけでも把握しておくことが重要です。


そもそも「空き家」とは?


一般的には、居住者がおらず継続的に使用されていない住宅を空き家と呼びます。

ただし実務では、

「月に1回掃除へ行っている」

「家具が残っている」

「電気は契約したまま」

でも、実際に誰も生活していなければ空き家として管理を考える必要があります。


相続によって発生する典型例は、

親が一人暮らし

死亡

子どもが相続

子どもにはすでに自宅がある

実家へ戻る予定がない

空き家になる

というケースです。

足立区・葛飾区でも非常に多い相談です。


相続した空き家を放置する7つのリスク


1.建物が急速に劣化する

家は、人が住まなくなると傷みやすくなります。

換気されなくなれば湿気がこもり、

・カビ
・木材の腐食
・設備劣化
・害虫
・悪臭

などが発生する可能性があります。

小さな雨漏りに気づかず、数か月後には大きな修繕が必要になることもあります。


2.庭木・雑草による近隣トラブル

特に戸建ての空き家では注意が必要です。

雑草が伸びる

害虫が発生する

庭木が隣地へ越境する

近隣から苦情

というケースがあります。

相続人が遠方に住んでいるほど管理が難しくなります。


3.不法侵入・放火など防犯上の問題

郵便物が大量にたまっている、庭が荒れている、夜間ずっと真っ暗など、

「誰も住んでいない」と分かる状態

は好ましくありません。

防犯面からも定期的な管理が必要です。


4.固定資産税などの負担は続く

誰も住んでいなくても、不動産を所有している以上、

原則として固定資産税等の負担は続きます。

マンションなら、

・管理費
・修繕積立金
・駐車場代等

が継続する場合もあります。

「使っていないからお金がかからない」

わけではありません。


5.管理状態によって行政上の問題につながる可能性

空家等対策特別措置法では、適切に管理されていない空き家について「管理不全空家」や「特定空家」への対応制度があります。

状態によっては行政から指導・勧告等を受ける可能性があります。

したがって、

「誰も住んでいないから、そのままで大丈夫」

とは考えない方が安全です。


6.時間が経つほど相続人が増えることがある

これは実務上、非常に重要です。

例えば父の不動産を、

兄・弟

の2人が相続したまま長期間放置。

その後兄が亡くなれば、

兄の妻
兄の子ども

などへ権利関係が引き継がれる可能性があります。

相続が重なるほど関係者が増え、売却について意思統一することが難しくなるケースがあります。


7.売却できるタイミングや税制上の特例を逃す可能性

相続空き家には、一定の条件を満たすことで売却時に利用できる税制上の特例があります。

代表的なのが、

被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の3,000万円特別控除

です。

期限や細かな要件があるため、

「いつか売ればいい」

と放置することが必ずしも有利とは限りません。


相続した空き家の4つの選択肢を比較


選択肢メリットデメリット向いている人
売却   現金化・管理不要   売却後は利用できない   今後使わない
賃貸   家賃収入   修繕・管理・空室リスク   賃貸需要がある
保有   将来利用できる   税金・管理負担   将来使う予定がある
家族利用   資産を残せる   家族間調整が必要   住みたい家族がいる


大切なのは、

「空き家だから売る」ではなく、それぞれの選択肢を数字で比較すること

です。


売るか残すか迷ったら「市場価格」を確認する


例えば相続した家について、

年間維持費:30万円
今後10年保有:300万円+修繕費

だったとします。


一方、

現在の査定価格:4,000万円

だと分かれば、

「今売る」

「10年間保有する」

を具体的に比較できます。


査定を受けたからといって売却する必要はありません。

売却するか判断するために査定する

という考え方で問題ありません。


空き家は「そのまま売る」「解体して売る」どちらがいい?


これは物件ごとに判断します。


古家付き土地として売却

メリット

・解体費を先に負担しなくてよい
・早く販売開始できる
・買主が建物を利用する可能性がある

デメリット

・建物状態によって印象が悪くなる
・土地をイメージしにくい場合がある


解体して更地で売却

メリット

・土地の形状が分かりやすい
・新築目的の購入者が検討しやすい
・古家の印象に左右されない

デメリット

・解体費用が必要
・解体時期によって固定資産税等への影響を考える必要がある
・解体したから必ず高く売れるわけではない


プロの見解|査定前に解体しない


売買経験1,000件以上の経験から、特におすすめしたいのは、

「古い家だから」と自己判断で解体する前に査定すること

です。


建物が古くても、

・リフォーム需要
・投資需要
・古家付き土地需要

などがある場合があります。


さらに、

解体費500万円
更地価格4,500万円

より、

古家付き4,200万円

で売った方が、手残りが多いケースもあり得ます。


重要なのは、

売却価格ではなく最終的な手残り額で比較すること

です。


残置物が大量にあっても売却相談できる?


できます。

相続した実家では、

・家具
・家電
・衣類
・布団
・食器
・本
・仏壇
・物置

などが残っているケースが珍しくありません。


「全部片付けないと査定してもらえない」

と思う方もいますが、基本的に査定は可能です。


むしろ、

片付ける前に査定

をおすすめします。

売却方法によっては残置物処分を売却と並行して進められる場合があるからです。


相続空き家の3,000万円特別控除とは?


相続した空き家を売却するとき、一定の要件を満たせば、

譲渡所得から最高3,000万円を控除

できる特例があります。


2026年時点では、適用期間は2027年12月31日までの譲渡です。


対象となる家屋には、

・原則として昭和56年5月31日以前に建築
・区分所有建物ではない
・相続開始直前に原則として被相続人以外が居住していなかった

などの要件があります。


また、相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までの譲渡など、売却時期にも要件があります。

相続人が3人以上の場合、2024年1月1日以降の譲渡では控除上限が1人あたり2,000万円となります。


親が老人ホームに入っていた家でも対象になる?


一定の条件を満たせば対象になる可能性があります。

例えば、

親が実家で一人暮らし

要介護認定等

老人ホームへ入居

実家が空き家

その後死亡

子どもが相続

というケースです。


「亡くなる直前に実家へ住んでいなかったから絶対に対象外」

とは限りません。

要介護認定等や老人ホームの種類、入居後の家の使用状況など、複数の条件を確認する必要があります。


2024年から特例が拡充されている


以前は耐震性のない建物の場合、

売主側で耐震改修する
または
建物を取り壊して土地を売却する

などが必要でした。


2024年1月1日以降の譲渡では制度が拡充され、

一定の要件のもと、売却後に買主側などで耐震改修または取壊しを行うケースも対象になり得ます。


ただし期限があります。

売却契約を決める前に税理士・税務署等へ確認することをおすすめします。


実際の相談事例|兄弟2人で相続した足立区の空き家


不動産のみらいで実際にご相談いただいたケースです。

親御様から足立区の戸建てを兄弟2人で相続。


お二人ともそれぞれ家族があり、ご自身の住宅を所有していたため、

相続した実家へ住む予定はありませんでした。


つまり、

相続と同時に空き家になるケース

です。

そこで、

・相続状況
・建物状態
・周辺成約事例
・想定購入者
・売出価格
・販売方法

を整理してご提案。


不動産のみらい独自の販売戦略と過去の売却実績をご評価いただき、専任媒介で売却をお任せいただきました。

このようなケースで大切なのは、

空き家になってから何年も待つのではなく、利用予定がないと分かった段階で選択肢を整理すること

です。


成功する空き家売却の共通点


実務上、スムーズに進むケースには共通点があります。

①早めに相談する

②片付け・解体前に査定する

③査定価格だけで会社を選ばない

④地域の購入需要を理解する

⑤税金・相続登記も確認する

⑥売却価格ではなく手残り額を見る


特に査定額について、

A社 4,000万円
B社 4,500万円
C社 5,000万円

なら、

「C社が一番高く売れる」

とは限りません。


査定価格は売却保証価格ではないからです。


空き家売却で失敗しやすいケース


「とりあえず数年間そのまま」

その間に建物が劣化し、管理費用だけ増える可能性があります。


先に高額なリフォームをする

リフォーム費用を売却価格へそのまま上乗せできるとは限りません。


先に解体する

建物を利用したい購入者を逃す可能性があります。

相続人同士で話し合わず販売する

売却条件をめぐって後からトラブルになる可能性があります。

税制を確認せず売却する

利用できる可能性のある特例を逃すことがあります。


相続空き家チェックリスト


□ 相続人を確認した
□ 相続登記を確認した
□ 遺産分割を確認した
□ 誰も住む予定がないか確認した
□ 固定資産税を確認した
□ 建物状態を確認した
□ 火災保険を確認した
□ 定期的な換気・管理をしている
□ 残置物を確認した
□ 市場価格を査定した
□ 解体費を確認した
□ 売却した場合の手残りを計算した
□ 相続空き家の3,000万円特別控除を確認した
□ 税理士等へ税務確認した


足立区・葛飾区の空き家売却は地域性が重要


不動産は同じ空き家でも立地によって売り方が変わります。

例えば、

綾瀬
北千住
西新井
竹ノ塚
亀有
金町
新小岩

などでは、

駅距離
土地面積
接道
土地形状
用途地域
建ぺい率・容積率
再建築可否
周辺の新築戸建需要

などによって購入者層が異なります。


だからこそ、

「古い空き家だから価値がない」

と決めつけないでください。


建物価値がほとんどなくても、土地として高い需要があるケースがあります。


よくある質問|相続空き家Q&A


Q1.相続した空き家はすぐ売った方がいい?

必ずしもすぐ売却が正解ではありません。ただし利用予定がない場合は、

維持費・管理・税制上の期限を考えて早めに方向性を決めることをおすすめします。


Q2.荷物だらけでも査定できますか?

できます。処分前に相談してください。


Q3.築50年以上でも売れますか?

売却できる可能性があります。古家付き土地としての販売など複数の方法があります。


Q4.解体してから売るべき?

物件によります。先に解体せず、「現況販売」と「解体後販売」の手残りを比較してください。


Q5.相続登記前でも査定できますか?

査定・売却相談は可能です。ただし所有権を買主へ移転するためには必要な登記手続きを整える必要があります。


Q6.空き家の3,000万円控除は誰でも使える?

いいえ。建築時期、利用状況、売却時期、売却金額など複数の要件があります。


Q7.親が老人ホームに入っていました。対象になりますか?

一定の要件を満たせば、相続空き家の3,000万円特別控除の対象になる可能性があります。


Q8.空き家を買取してもらうこともできますか?

可能です。仲介による売却と買取にはそれぞれメリット・デメリットがあるため、価格とスピードを比較して選択します。


プロの見解|空き家になった「その日」から考え始める


売買経験1,000件以上、相続相談約70%の実務経験からお伝えしたいのは、

「売るかどうかを急いで決める必要はない。しかし、どうするかを考え始めるのは早い方がいい」

ということです。


相続した実家には思い出があります。

簡単に売却を決められない方も少なくありません。


だからこそ、

①今いくらで売れるのか
②年間維持費はいくらか
③今後誰かが利用する可能性はあるか
④賃貸できるか
⑤税制上の期限はあるか

を整理してください。


数字と選択肢が分かれば、

売る・貸す・残す

を冷静に判断できます。


まとめ|相続空き家は「放置しない」が最重要


相続した空き家について覚えておきたいポイントは、

・住まなくても維持費は発生する
・建物は時間とともに劣化する
・管理不足は近隣トラブルにつながる
・片付け前でも査定できる
・解体前に売却方法を比較する
・相続空き家には税制上の特例がある
・老人ホーム入居後の実家でも特例対象になる場合がある
・早めに市場価格を知っておく

ことです。


不動産のみらいでは、足立区・葛飾区を中心に、

相続した戸建て・土地・マンション・空き家についてご相談をお受けしています。


「まだ売ると決めていない」

「兄弟で話し合っている途中」

「相続登記が終わっていない」

「荷物が大量に残っている」

という段階でも問題ありません。

まずは相続した空き家の現在価値と選択肢を知ることから始めてください。



この記事は2026年時点の不動産市場や法制度をもとに、

売買経験1,000件以上・相続相談約70%の実務経験を踏まえて作成しています。

制度改正や市場動向により内容が変更となる場合がありますので、

最新情報や個別の状況についてはお気軽にご相談ください。


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