相続税とは?いくらからかかる?不動産を相続・売却するときの税金を徹底解説【2026年版】

相続税とは?いくらからかかる?不動産を相続・売却するときの税金を徹底解説【2026年版】


相続税の基礎控除、不動産評価、小規模宅地等の特例、相続した家を売却したときの税金を解説する不動産のみらいのタイトル画像



親や家族から家・土地・マンションなどの不動産を相続したとき、

多くの方が最初に心配するのが「相続税」です。


「実家を相続したら必ず相続税がかかる?」

「相続した家はいくらとして計算される?」

「5,000万円で売れる家なら5,000万円が相続税評価額?」

「相続した家を売ると、相続税と売却時の税金を両方払う?」

「相続税を払うために家を売ることはできる?」

こうした疑問を持つ方は少なくありません。


結論|不動産を相続しただけで全員に相続税がかかるわけではない

相続税には基礎控除があります。


2026年時点では、

3,000万円+600万円×法定相続人の数

が基礎控除額です。

例えば法定相続人が3人なら、

3,000万円+600万円×3人
4,800万円

となります。


相続税は、単純に「家を相続したら○%」という税金ではありません。


預貯金、土地、建物、株式などの財産を把握し、債務や葬式費用なども考慮して正味の遺産額を計算し、

基礎控除との関係から申告・納税の必要性を判断します。


不動産のみらいでは、売買経験1,000件以上、売却相談の約70%が相続関連です。

現場で重要だと感じるのは、

「相続税」と「不動産売却」を別々に考えすぎないこと。


特に相続した不動産を売却する可能性があるなら、

相続財産を確認する → 税務を確認する → 不動産価格を把握する → 遺産分割を考える → 相続登記 → 売却

まで全体を見ながら進めることが重要です。


相続税とは?


相続税とは、人が亡くなったことによって財産を相続・遺贈などで取得した場合に、

一定の条件で課税される税金です。


対象となり得る財産には、

・現金
・預貯金
・土地
・建物
・マンション
・株式などの有価証券
・一定の生命保険金
・その他財産

などがあります。


一方で、一定の債務や葬式費用などは計算上差し引ける場合があります。


重要なのは、

不動産だけを見て相続税がかかるかどうかを判断しない

ことです。


相続財産全体で考える必要があります。


相続税はいくらからかかる?


最初に確認したいのが基礎控除です。


相続税の基礎控除

3,000万円+600万円×法定相続人の数

法定相続人基礎控除
1人3,600万円
2人4,200万円
3人4,800万円
4人5,400万円
5人6,000万円

例えば、

父が死亡

母+子ども2人

が法定相続人なら3人。


基礎控除は4,800万円です。

正味の遺産額が基礎控除額を超える場合、原則として相続税の申告・納税が必要になります。


「4,800万円を超えた部分にそのまま税率を掛ける」わけではない


ここは誤解されやすいところです。

例えば遺産総額が6,000万円、法定相続人が3人だから、

6,000万円-4,800万円=1,200万円

そして「1,200万円にそのまま税率を掛ければ終わり」とは限りません。


実際の相続税計算では、課税遺産総額を法定相続分で仮に取得したものとして税額を計算し、

その合計を実際の取得割合などに応じて配分するなど、複数のステップがあります。


さらに、

・配偶者の税額軽減
・小規模宅地等の特例
・各種税額控除

などが関係することがあります。


そのため、この記事では基本的な考え方を理解し、具体的な税額は税理士等へ確認することをおすすめします。


相続税の申告期限は10か月


相続税が必要な場合、申告と納税には期限があります。

原則として、

被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内

です。


例えば1月10日に亡くなり、その日に死亡を知った一般的なケースなら、原則として11月10日が期限となるイメージです。

10か月というと長く感じます。


しかし実際には、

死亡

戸籍収集

相続人確認

財産調査

不動産評価

遺言確認

遺産分割協議

相続登記

相続税申告・納税

などを進めるため、決して余裕があるとは限りません。


不動産を含む相続では、早めに財産と不動産の状況を確認することが重要です。


相続した不動産はいくらで評価される?


ここは不動産売却と相続税の最大の違いの一つです。


「売れる価格」と「相続税評価額」は同じではありません

例えば、ある土地について、

不動産会社の査定価格:5,000万円

だから、

相続税評価額も5,000万円

とは限りません。

不動産売却の査定価格は、

「現在の市場でいくらくらいで売却できそうか」

を分析するものです。


一方、相続税では税法上の評価方法によって財産を評価します。

この違いを理解することが重要です。


土地の相続税評価


土地は主に、

路線価方式

または

倍率方式

によって評価されます。


路線価が定められている地域では、基本的に道路に設定された路線価を基に、

土地の面積や形状、奥行き、接道状況などを考慮して評価します。


例えば同じ100㎡でも、


・整形地
・旗竿地
・間口が狭い
・奥行きが長い
・角地
・複数道路に接する

などによって評価が変わることがあります。


建物の相続税評価


建物については、原則として固定資産税評価額を基礎として評価します。

つまり、

土地・建物ともに「不動産会社の査定価格=相続税評価額」ではありません。

ここは相続不動産を扱ううえで非常に重要です。


相続税評価額と売却価格の違い


項目  相続税評価   不動産売却査定
主な目的  相続税計算   売却価格の検討
土地  路線価方式・倍率方式等   市場価格を分析
建物  原則固定資産税評価額   築年・状態・需要等
周辺成約事例  主目的ではない   非常に重要
買主需要  直接の基準ではない   非常に重要
同じ金額になる?  必ずしもならない   ―


したがって、

「相続税評価額が3,000万円だから3,000万円で売れる」

とも、

「5,000万円で売れるから相続税評価も5,000万円」

とも限りません。


小規模宅地等の特例とは?


相続税を考えるうえで重要な制度の一つが、小規模宅地等の特例です。


一定の要件を満たす宅地等について、相続税の課税価格に算入する価額を大幅に減額できる制度です。


例えば、被相続人が住んでいた宅地について一定の要件を満たす

「特定居住用宅地等」であれば、330㎡まで80%減額できる場合があります。


ただし、

「親の家を相続した=必ず80%減額」

ではありません。


誰が相続したのか、同居状況、所有状況、相続後の保有状況など、

適用には細かな要件があります。


売却予定がある場合は、売却時期によって特例の要件へ影響する可能性もあるため、

売却前に税理士等へ確認することが非常に重要です。


配偶者には大きな税額軽減がある


被相続人の配偶者には「配偶者の税額の軽減」があります。

配偶者が実際に取得した正味の遺産額について、

1億6,000万円

または

配偶者の法定相続分相当額

のどちらか多い金額までは、配偶者に相続税がかからない仕組みです。


ただし注意したいのは、

「母に全部相続させれば税金ゼロだから得」と単純に決めないこと。

その後、母が亡くなれば「二次相続」が発生します。


一次相続だけでなく二次相続まで考えた遺産分割が重要になる場合があります。


不動産を相続したら相続税を現金で払わなければならない?


相続税は原則として、期限までに金銭で一括納付します。

ここで問題になるのが、

財産はあるけれど現金がない

ケースです。


例えば、

実家の土地・建物 6,000万円相当
預貯金      500万円

など、不動産の比率が高い相続です。


「資産はあるのに納税資金が足りない」

ということが起こり得ます。


そのため不動産が相続財産の大部分を占める場合は、早い段階で、

・誰が相続するか
・保有するか
・売却するか
・納税資金は足りるか

を確認することが大切です。


相続税を払うために不動産を売却できる?


可能です。

ただし、売却には時間が必要です。

不動産売却では一般的に、

査定

媒介契約

販売活動

購入申込み

売買契約

住宅ローン等

決済・引渡し

という工程があります。


相続税の申告・納税期限直前になって、

「税金を払う現金がないから家を売りたい」

となると、売却条件を十分比較する時間が取れない可能性があります。


納税資金として売却を検討するなら、早めの査定が重要です。


相続した不動産を売ったら、また税金がかかる?


可能性があります。

ここは、

相続税と譲渡所得税は別の税金

と考えると分かりやすいです。


相続したとき
→ 相続税

相続した不動産を売却して利益が出たとき
→ 譲渡所得に対する所得税・住民税

という別の課税関係です。


ただし、売却価格そのもの全額に譲渡所得税がかかるわけではありません。


基本的には、

譲渡価額-取得費-譲渡費用-特別控除等

によって譲渡所得を計算します。


相続した家の「取得費」は相続時の評価額ではない


これも非常に重要です。

相続した不動産の譲渡所得を計算するとき、

原則として被相続人がその不動産を取得した時期・取得費を引き継ぎます。


例えば、

父が昔2,000万円で購入

子が相続

子が4,000万円で売却

した場合、

「相続した時点の評価額が取得費になる」

とは限りません。


父の取得費に関する資料が重要になることがあります。

売買契約書、領収書など、昔の書類を安易に処分しないようにしてください。


相続税を払った人は「取得費加算の特例」を使える可能性


相続税を支払った方が相続した土地・建物等を一定期間内に売却した場合、

相続税額のうち一定額を譲渡所得計算上の取得費へ加算できる特例があります。


主な要件は、

・相続または遺贈によって財産を取得した
・その財産を取得した人に相続税が課税されている
・一定期間内に売却している

ことなどです。


売却期限については、

相続開始日の翌日から、相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日まで

です。


一般的な相続税申告期限が10か月なので、俗に「相続から3年10か月以内」と説明されることがありますが、正確には上記の法定期間で判断します。

相続後に売却する予定なら必ず確認したい制度です。


「相続税を払ったから売却時の税金はかからない」は間違い


現場で誤解されやすいポイントです。

相続税を支払っていても、その後の不動産売却で譲渡所得が発生すれば、

所得税・住民税が発生する可能性があります。


逆に、

「相続税がかからなかったから売却時の税金もかからない」

とも限りません。

相続税と譲渡所得税は別々に確認する必要があります。


実際の相談事例|相続した実家を兄弟で売却


足立区で親御様から戸建てを兄弟2人で相続されたケースです。


ご兄弟にはそれぞれご家族と自宅があり、実家へ戻る予定がないため、

相続した戸建ては空き家になる状況でした。


このようなケースでは、

「いくらで売れるか」

だけではなく、

・誰が相続するのか
・共有にするのか
・相続登記はどうするのか
・売却代金をどうするのか
・税金はどうなるのか
・残置物をどうするのか

まで整理する必要があります。


不動産のみらいでは、売却価格と販売方法をご説明し、

独自の販売戦略と過去の実績をご評価いただき、専任媒介で売却をお任せいただきました。


このケースで重要なのは、

相続手続きだけを先に終わらせるのではなく、最終的な「売却」まで見据えて整理すること

でした。


成功事例に共通すること|早めに査定している


相続不動産の売却がスムーズに進むケースでは、

「売ると決めてから査定する」のではなく、判断材料として早めに査定している

ことが多くあります。


例えば、

市場価格 5,000万円前後
相続税評価 別途算定

ということが分かれば、

・誰が相続するか
・売却するか
・共有するか
・代償分割を検討するか
・納税資金をどうするか

などを考える材料になります。


不動産査定は税務上の評価を決めるものではありませんが、

遺産分割や売却方針を検討するための重要な情報になります。


失敗事例|相続税の期限直前まで不動産を放置


注意したいのは、

「まだ10か月あるから大丈夫」

と考えることです。


不動産が含まれる相続では、

・相続人調査
・財産調査
・遺産分割
・不動産評価
・相続登記
・残置物整理
・測量
・売却

などに時間がかかることがあります。


さらに兄弟間で意見が分かれると、予定どおり進まない可能性もあります。

不動産を売る可能性が少しでもあるなら、相続発生後の早い段階で価格を把握しておくことをおすすめします。


相続不動産で確認したいチェックリスト


□ 法定相続人を確認した
□ 遺言書を確認した
□ 預貯金など他の財産も確認した
□ 不動産の登記名義を確認した
□ 土地・建物の相続税評価を確認した
□ 不動産の市場価格を査定した
□ 相続税の基礎控除額を確認した
□ 相続税申告が必要か確認した
□ 小規模宅地等の特例を確認した
□ 配偶者の税額軽減を確認した
□ 納税資金を確認した
□ 相続後に不動産を売却するか検討した
□ 売却する場合の譲渡所得税を確認した
□ 取得費加算の特例を確認した
□ 親が購入した際の売買契約書等を探した


特に「売却する可能性がある」という方は、税理士と不動産会社の両方へ早めに相談することが重要です。


相続した家は「売る・貸す・残す」どれが正解?


正解は一つではありません。


売却が向いているケース

・誰も住む予定がない
・空き家管理が負担
・兄弟で現金化して分けたい
・納税資金が必要
・今後利用予定がない


保有が向いているケース

・家族が住む予定
・将来的な利用予定がある
・地域や不動産の将来性を考えて保有したい


貸が向いているケース

・賃貸需要がある
・収益性が期待できる
・建物状態が良い
・管理できる体制がある


重要なのは、税金だけで決めないことです。

税金、売却価格、維持費、固定資産税、修繕費、空き家リスクなどを総合的に比較してください。


足立区・葛飾区の相続不動産で特に注意したいこと


足立区・葛飾区では、

綾瀬
北千住
西新井
竹ノ塚
亀有
金町
新小岩

など、同じ区内でも不動産価格や需要は異なります。


土地についても、

・駅距離
・接道
・土地形状
・面積
・用途地域
・建ぺい率・容積率
・再建築の可否
・借地権の有無

などで市場価格が大きく変わります。


つまり、

相続税評価額だけを見ても、本当にいくらで売れるかは分かりません。

税務上の評価は税理士等へ確認し、売却価格は地域の不動産市場に詳しい不動産会社へ確認するという役割分担が重要です。


よくある質問|相続税と不動産売却FAQ


Q1.家を相続したら必ず相続税がかかりますか?

いいえ。正味の遺産額が基礎控除額以下なら、原則として相続税はかかりません。


Q2.基礎控除はいくらですか?

3,000万円+600万円×法定相続人の数です。


Q3.相続税はいつまでに申告しますか?

原則として被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内です。


Q4.5,000万円で売れる家は5,000万円で相続税計算しますか?

必ずしもそうではありません。不動産の市場価格と相続税評価額は異なる考え方で算定されます。


Q5.相続税が0円でも申告が必要な場合はありますか?

あります。例えば配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例などを適用した結果、税額が0円になるケースでは、特例適用のため申告が必要となる場合があります。


Q6.相続した家をすぐ売ると損ですか?

一概には言えません。市場価格、維持費、税制上の特例、今後の利用予定などを比較して判断します。


Q7.相続税を払った後に家を売ったら税金が二重になりますか?

相続税と譲渡所得に対する税金は別の制度です。ただし、相続税額の取得費加算の特例などを利用できる場合があります。


Q8.相続税が分からない段階でも不動産査定できますか?

できます。むしろ市場価格を把握することで、売却・保有・遺産分割などを検討しやすくなります。


プロの見解|「相続税はいくら?」だけでは不十分


売買経験1,000件以上、相続相談約70%の実務から見ると、相続した不動産について本当に考えるべきなのは、

「相続税はいくらか」だけではありません。


重要なのは、

相続税はいくらか

不動産はいくらで売れるか

売却したら税金はいくらか

残した場合の維持費はいくらか

誰が相続するのが適切か

をまとめて考えることです。


例えば税金を抑えることだけを優先して不動産を残しても、

その後誰も住まず、固定資産税・管理費・修繕費

・空き家管理費が長期間発生すれば、結果として負担が大きくなることがあります。


逆に、急いで売却した結果、本来利用できた可能性のある税制上の特例に影響してしまうことも考えられます。


だからこそ、

税金は税理士、不動産価格と販売戦略は不動産会社。

それぞれの専門家を使い分けながら、相続全体の出口から逆算することが大切です。


まとめ|相続税と不動産売却はセットで考える


相続税について最低限覚えておきたいポイントは5つです。

①基礎控除は3,000万円+600万円×法定相続人

②申告・納税期限は原則10か月

③不動産の相続税評価額と売却価格は同じではない

④小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減が利用できる場合がある

⑤相続した不動産を売却すると譲渡所得税等が発生する可能性があり、取得費加算の特例も確認する


相続した家・土地・マンションがある場合は、

「相続税がかかるか?」

だけでなく、

「この不動産をこれからどうするか?」

まで考えることが重要です。


不動産のみらいでは、足立区・葛飾区を中心に、相続した戸建て

・土地・マンション・空き家などの売却相談に対応しています。


まだ遺産分割が終わっていない、相続登記前、売るか残すか決めていない段階でも、

不動産査定によって市場価格を把握することは可能です。


税務については税理士等の専門家へ確認しながら、

相続した不動産の「市場価値」と「売却の選択肢」を早い段階で把握することが、

後悔しない相続不動産対策につながります。



この記事は2026年時点の不動産市場や法制度をもとに、売買経験1,000件以上・相続相談約70%の実務経験を踏まえて作成しています。制度改正や市場動向により内容が変更となる場合がありますので、最新情報や個別の状況についてはお気軽にご相談ください。




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